本書の概要

2018年末の入管法改正を機に、日本は外国人労働者の受け入れ拡大へと大きく舵を切りました。この変化は、私たちの生活にどのような影響をもたらすのでしょうか?本書『移民の経済学』は、この問いに正面から向き合う一冊です。

本書の最大の特徴は、感情論やイデオロギーを排し、あくまで経済学の研究成果という客観的なデータに基づいて「移民がもたらす影響」を多角的に分析している点にあります。雇用や賃金、経済成長、物価、貿易、税・社会保障といった経済的な側面に留まらず、科学技術、治安、文化に至るまで、移民をめぐるほぼ全ての論点を網羅。それぞれのテーマで「得をする人」と「損をする人」が誰なのかを冷静に描き出し、読者が自ら判断するための確かな材料を提供します。

複雑な現実を単純な二元論に落とし込まず、様々な研究結果の対立まで紹介することで、学問的な誠実さを貫いています。これから日本がどのような社会を目指すべきかを考える上で、必読の書と言えるでしょう。

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